色んなサイトを回らずに済むように、条件分岐タグのまとめを作りました
WordPressの条件分岐タグ、とても便利ですね。
「ホームでは別の動作をして欲しい」「サイドバーの要素を変えたい」そんな、ちょっとした要素の変更くらいなら、条件分岐タグで対応できます。
毎日プログラムと格闘する人はCodexを見なくても書けると思いますが、私のように本職がデザイナーだと「あれ?条件分岐って、どうやって書くんだっけ??」状態に陥ります。そんな時に役立つ、基本も含めたまとめを作りました。
条件分岐の使い方「基本編」
まずは条件分岐について押さえておきたい基本編。
条件分岐とは、簡単に解説すると条件分岐「if」を使って「もし◯◯ならば、◯◯」といった条件を指定することです。具体例はページ下部にあるので、まずは書式から。
1つの条件を指定する方法
if ( 条件1 ){ 条件1に合う場合の処理 }
これが1番簡単な使い方です。「ホームを表示している場合」とか「特定のカテゴリーの時は」という指定ができます。実際には、1番よく使う条件分岐だと思います。
複数の条件を指定する方法
if ( 条件1 ){ 条件1に合う場合の処理 }else if( 条件2 ){ 条件1に合わないが、条件2に合う場合の処理 }else { 条件1、条件2共に合わない時の処理 }
と、書きます。「ホームを表示してる時は短い抜粋、一覧ページの時は抜粋、それ以外は全文表示」なんて指定も一つのコードで実現可能です。
条件式も使えます
論理演算子など条件式を使って、複数の条件を指定することもできます。
and演算子「&&もしくはand」 | if(条件1 && 条件2) 条件1かつ条件2の場合TRUE(どちらにも合うもの) |
---|---|
or演算子「||」 | if(条件1 || 条件2) 条件1もしくは条件2の場合TRUE(どちらか一方に合もの) |
NOT演算子「!」 | if(! 条件1) 条件1ではない場合TRUE(条件に合わないもの) |
排他論理和「xor」 | if(条件1 xor 条件2) 条件1もしくは条件2のどちらかがTRUEで、両方がTRUEではない場合TRUE(どちらか一方だけが合うもの) |
等しい「==」 | if(条件1 == 条件2) 条件1と条件2が等しい場合TRUE |
等しくない「!=」 | if(条件1 != 条件2) 条件1と条件2が等しくない場合TRUE |
より小さい「<」 | if(条件1 < 条件2) 条件1が条件2より小さい場合TRUE |
より大きい「>」 | if(条件1 > 条件2) 条件1が条件2より大きい場合TRUE |
以下「<=」 | if(条件1 <= 条件2) 条件1が条件2以下の場合TRUE |
以上「>=」 | if(条件1 >= 条件2) 条件1が条件2以上の場合TRUE |
値と型が等しい「===」 | if(条件1 === 条件2) 条件1が条件2の値と方が等しい場合TRUE |
値と型が等しくない「!==」 | if(条件1 !== 条件2) 条件1が条件2の値と方が等しくない場合TRUE |
よく使う条件分岐タグ
実際にWordPressをカスタマイズするときによく使うタグ一覧です。
is_front_page() | サイトのフロントページ(ホーム)が表示されている場合 |
---|---|
is_single() | 投稿ページが表示されている場合。固定ページは適応されない |
is_page() | 固定ページが表示されている場合。投稿ページは適応されない |
is_category() | カテゴリのアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合 |
is_tag() | タグのアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合 |
is_tax() | タクソノミーのアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合 |
is_archive() | 全部含めてアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合 |
詳しくは「codexの条件分岐タグページ」を参照してください。
全体像の把握はcodexに任せて、今回は「実際に使った」もしくは「使える条件分岐の使い方」をまとめてみます。
条件分岐の使い方「実践編」
実際に使用した条件分岐を紹介します。
サイドバー(sidebar.php)に追加したAdsense広告を、ホームで非表示にする方法
ホームは多くのことを伝えないといけないページです。「ナビゲーションやサイトの雰囲気を理解してもらう」「特集やサイトのアピールポイント」などなど、要素が増えて、どうしても煩雑になりがちです。そこで条件分岐を使って「ホームページだけサイドバーのAdsense広告を非表示」にします。
<?php if ( !is_front_page() ) { echo '<script type="text/javascript"><!-- google_ad_client = "ca-pub-◯◯◯◯◯◯◯◯◯";//ご自身のAdsense用コードを入力して下さい。 /* oxynotesサイドバー */ google_ad_slot = "◯◯◯◯◯◯◯◯◯";//ご自身のAdsense用コードを入力して下さい。 google_ad_width = 200; google_ad_height = 200; //--> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script>'; } ?>
フロントページを表す条件分岐タグ「is_front_page()」を使います。否定を表す「!」を付けて「フロントページではない場合」という条件にしています。echoで囲むのはダブルクォーテーション「“」ではなく、シングルクォーテーション「‘」でないと動かないので注意してください。
ホームだけ抜粋の本文を短く
テンプレートに「the_excerpt();」と追加するだけで抜粋表示してくれる便利なテンプレートタグ。
「一覧ページでは記事の内容を長く、ホームでの抜粋表示では本文の長さを半分」にします。「function.php」に以下のコードを追加します。
function.phpに以下のコードを追加
// ホームだけ抜粋の本文を短く function new_excerpt_mblength($length) { if (is_front_page()) { return 55;//フロントページだけ抜粋を55文字に }else { return 110;//フロントページ以外ではデフォルトの110文字に } } add_filter('excerpt_mblength', 'new_excerpt_mblength');
ホームだけ抜粋の「続きを読む→」を変更(削除)する
「the_excerpt();」で抜粋を表示すると表示される「続きを読む→」の表示。デザインを変更したり、削除したい時には以下のように。ホームページの短い抜粋に何個も「続きを読む→」があると見にくいため、削除しています。
function.phpに以下のコードを追加
// ホームだけ「続きを読む→」を削除 function new_excerpt_more($post) { if (is_front_page()) { return '...';//ホームページでの抜粋表示 }else { return '... <a href="'. get_permalink($post->ID) . '">' . '続きを読む→' . '</a>';//ホームページ以外での抜粋表示 } } add_filter('excerpt_more', 'new_excerpt_more');
ちょっと複雑になってきました。
6行目「‘… <a href=”‘」の後、「get_permalink($post->ID)」の前後を「.(ドット)」で囲んでます。
これは全てを「‘(シングルクォーテーション)」で囲ってしまうと、WordPressのテンプレートタグ「get_permalink()」が処理されず、そのまま出力されてしまうためです。このようにそのまま出力して欲しい部分と、PHPとして動作して欲しい部分がある場合は「‘(シングルクォーテーション)」と「.(ドット)」を使い分けてください。
パンくずリストに複数のカテゴリを表示する
パンくずリストをタグ一つで表示させることができる、人気のプラグイン「Breadcrumb NavXT」。
当サイトでも使用していましたが、複数のカテゴリを指定したときに、50音順で先頭のページだけが表示されます。例えば「WordPress」と「SEO」というカテゴリを指定しても、「SEO」だけが表示されます。
これだとせっかく複数のカテゴリを指定した意味がありません。そこで複数のカテゴリを書き出すパンくずリストを作ります。(以前の記事で書いたものです)
function.phpに以下のコードを追加
// カテゴリを複数書き出すパンくずリスト function the_breadcrumb() { if (!is_home()) { echo '<a href="'.home_url().'">Home</a>'; } if (is_category() || is_single()) { //カテゴリページの場合。「Home>[カテゴリ,カテゴリ]」 echo " > ["; the_category(", "); echo "]"; } if (is_single()) {//投稿ページの場合。「Home>[カテゴリ,カテゴリ]>タイトル」 echo " > "; the_title(); } elseif (is_page()) { //固定ページの場合。「Home>親ページ>子ページ>タイトル」 echo ' > '; $ancestors = get_post_ancestors($post->ID); foreach (array_reverse($ancestors) as $parid) { $title = get_page($parid)->post_title; echo '<a href="'.get_page_link($parid).'" title="'.$title.'">'.$title.'</a> > '; } the_title(); } }
このコードはパンくずリストに「複数のカテゴリを表示する」という機能と、「固定ページの親ページを表示する」という機能があります。タグには対応していません。タグに対応させたい場合は「the_category」を「the_tag」に置き換えてください。
あとはパンくずリストを表示させたい場所(当サイトではloop-single.php)に以下のタグを追加するだけです。
<?php the_breadcrumb(); ?>
ページによって表示するメタデータを変える方法
メタデータとは、記事を投稿した日付や、投稿者のデータのことです。
他に訪問者が気にする記事に関連するデータと言えば、ソーシャルメディアの登録数も挙げられます。「似た要素は、同じ場所にまとめる」というデザインのセオリーに則って、「メタデータと一緒にソーシャルボタンも表示」されるようにします。
ソーシャルメディアボタンの追加方法は「「最新版」WordPressに各種ソーシャルメディアボタンを追加する方法」をご覧ください。
「twentyten」の「function.php」には「twentyten_posted_on」という独自関数が用意されているので、追記する形で対応します。
長くなるので折りたたんであります。全文が見たい方は「ソースを表示」をクリックしてください。
function.phpに以下のコードを追加
function twentyten_posted_on() { if(is_single()){ //投稿ページが表示されている時の表記 printf( __( '<div class="metaleft"><span class="%1$s">投稿日</span> %2$s </div><div class="metaright"> <div id="topbookmark"> <div class="hatena"> <a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-layout="standard" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script> </div> <div class="twitter"> <a href="https://twitter.com/share" class="twitter-share-button">Tweet</a> <script>!function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0];if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src="//platform.twitter.com/widgets.js";fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document,"script","twitter-wjs");</script> </div> <div class="google1"> <g:plusone size="medium"></g:plusone> </div> <div class="facebook"> <script type="text/javascript"> var url = document.URL; document.write(\'<iframe src="http://www.facebook.com/plugins/like.php?href=\' + encodeURIComponent(url) + \'&send=false&layout=button_count&width=110&show_faces=false&action=like&colorscheme=light&font=arial&height=21" scrolling="no" frameborder="0" style="border:none; overflow:hidden; width:110px; height:21px;" allowTransparency="true"></iframe>\'); </script> </div> </div> </div>', 'twentyten' ), 'meta-prep meta-prep-author', sprintf( '<a href="%1$s" title="%2$s" rel="bookmark"><span class="entry-date">%3$s</span></a>', get_permalink(), esc_attr( get_the_time() ), get_the_date() ), sprintf( '<span class="author vcard"><a class="url fn n" href="%1$s" title="%2$s">%3$s</a></span>', get_author_posts_url( get_the_author_meta( 'ID' ) ), sprintf( esc_attr__( 'View all posts by %s', 'twentyten' ), get_the_author() ), get_the_author() ) ); }else{ //一覧ページや抜粋表示の時の表記 printf( __( '<div class="metaleft"><span class="%1$s">投稿日</span> %2$s </div><div class="metaright"><span class="meta-sep">投稿者</span> %3$s </div>', 'twentyten' ), 'meta-prep meta-prep-author', sprintf( '<a href="%1$s" title="%2$s" rel="bookmark"><span class="entry-date">%3$s</span></a>', get_permalink(), esc_attr( get_the_time() ), get_the_date() ), sprintf( '<span class="author vcard"><a class="url fn n" href="%1$s" title="%2$s">%3$s</a></span>', get_author_posts_url( get_the_author_meta( 'ID' ) ), sprintf( esc_attr__( 'View all posts by %s', 'twentyten' ), get_the_author() ), get_the_author() ) ); } } endif;
長くなりましたが、構造は単純です。「if(is_single()」で投稿ページが表示されているときはソーシャルボタンを表示するコード。それ以外の場合(一覧ページなど)は「else」の後のコード。という仕組みになっています。
他にもこんな使い方便利だよ。こうすればもっと簡単に書けるよ。なんておすすめがあったら教えてください。
条件分岐の例を参考に、こっそりブログに使わせていただきました。ボソッ
こっそり使ったこと、思いっきりコメント欄で教えてくれてありがとうございますw
お役に立てたようでうれしいです。
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