OXY NOTES

「人気ブログの作り方」一瞬で惹きつけるタイトルを人気10ブログから分析

優れたコピーライターはキャッチコピーに7割の力を注ぎ込みます

優れたキャッチコピーは、読んだ人の心を掴みます。どんな優れた内容の記事でも見てもらえなければ意味がありません。ブログという流し読みされることの多いメディアにとって、タイトル(キャッチコピー)はとても重要な要素です。

最近ではTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアで共有される重要性が増しています。普通はクリックしない眉唾ものの宣伝文句も、自分のフォロワーから紹介されていたら信頼してしまう。そんな心理が働きます。
Facebookが世界を動かす原動力になったことから、その効果は実証済みです。

これから紹介する人気ブログのタイトルは、どれもレベルの高いものです。話題になりやすいタイトルブックマークされやすいタイトル、という点に注目してみてください。

ちなみにGoogleはてなブックマークの検索結果に表示されるタイトルの長さは32~3文字
Facebook75文字TwitterはタイトルとURL合わせて140文字という制限があります。

今回の分析


1.Gigazine

説明

日々のあらゆるシーンで役立つ情報を提供するIT系ニュースサイト。毎日更新中。

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人気記事タイトル10件

(はてなブックマーク数調べ)

平均文字数:41文字

独自の取材が人気のブログにしては、まとめ系の記事が多いようです。独自の取材の写真が特徴のブログですが、実用性のある記事のほうがブックマーク数が多いようです。

使われているテクニック

死ぬまでに」や「無料」「驚くほど分かる」「今明かされる」など人を惹きつける言葉が随所に使われています。

それ以外はソフトやサービスの名前を羅列するというSEO向けなタイトルが目立ちます。

最短が20文字、最長が62文字とかなり開きがあります。多くのライターがいるため、自由なフォーマットになっているのかもしれません。


2.lifehacker

説明

ガジェットなどを駆使し、スマートに楽しむ仕事術「Lifehack」。「ライフハッカー[日本版]」では、その言葉を広義に捉え、生活全般に役立つライフハック情報を日々お届けします。

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人気記事タイトル10件

平均文字数:33.3文字

仕事」「ライフスタイル」に関連する記事が人気。

使われているテクニック

10の迷信」や「最初の2分」「3つの理由」など手軽で読みやすさをアピールするタイトルが多い。
ビジネスの自己啓発本の帯にあるような、潜在能力を引き出したり、モチベーションをあげるような前向きなものが多い。

「ちょっとしたBGMがほしいときは」「腰痛持ちの」「物足りないという勇者に」といった言葉を加えることで、単純にサービスの紹介だけでなく、読者視点で利用価値を訴えています。

文字数はグーグルやはてなとの相性が良い30数文字にまとめられています。


3.かちびと.net

説明

かちびと.netはビジネスに繋がるWebマーケティング、SEO、ソフトウェアや有益なWebサービス情報を配信する、価値人、勝ち人を目指す方のマーケティングブログです。

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人気記事タイトル10件

平均文字数:34.2文字

Web制作に特化した、便利なまとめ記事がメインです。特徴を含めて端的に表現が多いようです。

使われているテクニック

人目を引くだけの大げさな表現は無く、実用性や使用感を誠実に表現しています。「凄く分かりやすいですね」や「勉強に良さそうな」といった感想を織り交ぜることで信頼感につながっている。

オーバーな表現を使わないでも「かちびとさんが言うから便利なはずだ」と思わせる、人気ブログだからこそできるタイトルと言えます。

技術系らしく「まとめ」「◯◯集」「役に立つ」という利便性を訴えかけるタイトルが目立ちます。

文字数はグーグルやはてなとの相性が良い30数文字にまとめられている。


4.痛いニュース

説明

2ちゃんねるで見つけた痛いニュースをピックアップしてお伝えします。

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人気記事タイトル10件

(はてなブックマーク数調べ)

平均文字数:30文字

2chのスレッドタイトルを転載したもの。意外なのは社会的なニュースの記事が多いこと。

使われているテクニック

まるでフィクションのような」や「話題に」といった、いわゆる祭り感を出すタイトルが好まれるようです。対決、暴動、混乱、といった混沌とした状態を煽るタイトルが多い。新聞の三面記事に踊りそうなコピーが好まれるようです。

文字数はグーグルやはてなとの相性が良い30数文字にまとめられています。


5.TechCrunch

説明

次世代のウェブ社会に影響を与えるスタートアップ・新サービス・スクープねたを毎日リアルタイムで綴るブログ‐TechCrunchの日本語版サイト

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人気記事タイトル10件

(はてなブックマーク数調べ)

平均文字数:34.5文字

ビジネス雑誌の表紙を飾るような文言が目立つ。

使われているテクニック

ビジネス関連の記事ですが「なんだろう?」「来てるんじゃないかなあ」といった口語調が多い。記事の内容が硬いだけに、語りかけるような読みやすい文体で読みやすくしています。

特徴的なのは「とりあえず今すぐ使えるChromeエクステンション、11種類ご紹介」というタイトル。あえて「とりあえず」と付けることで親しみやすさを感じるタイトルになっています。

また効果的なのは「わかったつもりになっていませんか」というタイトル。こちらは同じ口語調でも、秘密を打ち明けたり、弱みを指摘されたりといった、ささやきタイプ。自分だけに語り変えてくるような効果があり、自信のない人はドキッとする仕組みになっている。

文字数はグーグルやはてなとの相性が良い30数文字にまとめられている。


6.アルファモザイク

説明

巨大掲示板2ちゃんねるのスレッドを紹介するブログです。

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人気記事タイトル10件

(殿堂入りの記事)

平均文字数:24.9文字

2chらしいキャッチーで大げさなタイトルが目立つ

使われているテクニック

単純に記事の内容を示すタイトルはほとんどない。「【本日人類滅亡】」「【速報】」「【閲覧注意】」といった文言を追加することで、ゴシップニュースにありがちなタイトルになっている。わざとらしいタイトルで「釣る」という文化がある2chらしいタイトル。なりふり構わずに話題になりそうなキーワードを探すには最適かもしれません。

2chまとめや芸能ニュースなど一部のサイトにだけ許された手法で、一般のサイトで「釣り」を行うと信頼感を損なうのでおすすめできません。


7.Webクリエイターボックス

説明

WebデザインやWebサイト制作、最新のWeb業界情報などを紹介していくサイト。

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人気記事タイトル10件

(人気記事が8件しかないので、はてなブックマーク数調べ)

平均文字数:23文字

人気記事のほとんどが技術やサイトのまとめ。トップに個人的なブックマークが入る辺り、製作者本人への人気がうかがえます。

使われているテクニック

文字数も短く、技術系らしく内容を端的に表したタイトルが多い。他のブログと同じように数字が並んでいますが、「◯個でできる」や「◯ステップで~」といった手軽さを表現するのではなく、「サイト65」「アイデア100」といった盛りだくさん感を表現するために使われています。

この盛りだくさんで、後で詳しく見てみようと思わせるテクニックはブックマークされるのに役立ちます。わざと短時間で読めない量を1ページにまとめることでブックマークを誘うというテクニックもあります。

他のサイトを紹介するときには「もっと便利に」や「おすすめの」といった言葉を入れてあり、女性らしい心配りをされています。このへんの感覚が製作者への人気に繋がっているのかもしれません。


8.ハムスター速報

説明

ハムスターがまとめる2ちゃんねるスレッド紹介ブログです。

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人気記事タイトル10件

平均文字数:26.7文字

2chらしいラインナップですwwwwwwww

使われているテクニック

草と言われるwを多用したタイトルになってます。感嘆符を付けることで注目させるのは古くからあるコピーのテクニックですが、極端に2chらしい表現です。

ビジネスマンにはビジネスマンの、主婦には主婦の、2chユーザーには2chユーザーにとって最適な口語調があり、郷に入っては郷に従えの精神で、タイトルを考える必要がありそうです。


9.IDEA*IDEA

説明

百式管理人のライフハックブログ

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人気記事タイトル10件

平均文字数:34.9文字

ネットライフを送る上で便利なサービスをまとめるといった雰囲気です。

使われているテクニック

かなり砕けた語り口調のタイトルです。「している件」や「素敵すぎる!」といったネット文化に根ざした表現が使われていて、同じ感覚を持つ世代が親しみを感じるタイトルです。

サービス名を目立出せるために二重括弧『』で囲んでいます。

友人との会話を楽しむような楽しい雰囲気を出すのに良い方法です。


10.MOONGIFT

説明

MOONGIFTはオープンソース・ソフトウェア紹介を軸としたITエンジニア、Webデザイナーのためのブログです

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人気記事タイトル10件

平均文字数:36.6文字

技術系らしくソフトやサービスの解説がメインになっています。

使われているテクニック

サービスやソフトの名前を省略せずに出すことでSEO効果の高いタイトルになっています。

これはすごい!◯◯」「ついにここまで…。◯◯」というフォーマットでタイトルが作られています。ブログという読み飛ばされる運命のメディアでは、読者の目を止めるのに有効なテクニックです。Twitterなどで話題になりやすいタイトルです。

考えているのは理系の方でしょうか、きっちりとフォーマットに則ってタイトルが作られています。このブログの情報を欲する理系の人もなんだか安心するのではないでしょうか。


まとめ

タイトルについて、今回の分析でわかったこと。

今回はタイトルについて分析・解説してみました。
さまざまなジャンルからブログを選びましたが、思っていたよりも共通点が多く見つかりました。意外にタイトルに向いている文言というのは少ないのかもしれません。気に入ったタイトルを見つけたらテキストファイルにまとめる癖を付ければ、あとは組み合わせで応用できそうです。

じっくりと読まれる他のメディアと違って、一瞬で流し読みされるブログの運命を考えれば、多少大げさな表現も必要だと思います。しかしそれが全く的はずれなものだとクリックした人は騙されたという印象を受けるため、話題になりやすいからといって「釣り」の表現はやめましょう。

今回の分析でわかった通り、どこまでが不快に思われない表現かというのは読者層によっても変わります。自分のブログを読む人物像を分析することが必要だと思います。

特にブログを始めたばかりのときは、ただタイトルを書くのではなく、いくつかのバリエーションでタイトルを書いて、リアクションを見ながら読者象を探っていきましょう。

今回はタイトルについて分析しましたが、次はロゴと色彩について分析していきます。