OXY NOTES

Windows 10を32bit版から64bit版に変更する方法

すこぶる評判の良かったWindows 7ですがサポート終了が間近に迫っています。
それを見越してか、2019年1月にはWindows 10がシェア1位となりました。
その間もデバイスは進化を続け、CPUも6コア8コアが一般に流通し、SSDやM.2といった高速のストレージが新PCの標準になりました。

我が家にはそんな世の中の流れを追従するように、Windows XPから710へとOSを乗り換えたPCがあります。OSを変遷するごとにパーツ交換し延命してきました。
マザーボードが対応するなかで最も早いCPUへ変更。HDDをSSDへ。大型モニタ用にGPUを追加。さらにメモリも大容量のものに変更し…。と購入時の構成で生き残っているのはケースとマザーボードだけという大手術ぶりです。

しかし、ここにきて順調だった延命策に問題が発生しました。32bit OS全盛のWindows XP時代からアップデートしていたため何も考えず32bitを選択し続けてきました。しかしWindows 10の32bit版はシステムメモリが最大で4GBまでしか認識しません。現状のWindows 10では4GBは心もとない状態です。

32bit版でしか動かないソフトもごくわずかありますが、その他、大多数のソフトがまともに動かないようではPCの用をなしません。どうしたものかと調べてみるとWindows 10は無料ツールで32bit版から64bit版へ移行することが可能とのこと。

初めての作業でPCの中身が全て消えてしまうんじゃないかと戦々恐々でしたが、結果的には何の問題もなく移行できました。
以下、その手順です。同じ不安を抱えている方の助けになれば幸いです。


64bitへアップデート用のDVDを作成

Windows 10を32bitから64bitに変更するにはメディア作成ツールWindows 10セットアップツールというメディアを作成します。

前提としてマザーボードやCPUが64bitに対応していないと64bitへ移行できません。「スタート > システム > バージョン情報」でシステムの種類の項目が「x64 ベース プロセッサ」となっているか確認してください。(画像はすでに64bit OSで動作しているもの)

Windows 10セットアップツールはMicrosoft公式サイト Windows 10 のダウンロードページからダウンロードできます。

ダウンロードしたら早速起動してください。
ライセンス画面が表示されるので「同意する」をクリック。

別のPCのインストールメディアを作成する」にチェックを入れて「次へ」をクリック。

言語で「日本語」、エディションで「Windows 10」、アーキテクチャで「64 ビット」を選択して「次へ」をクリック。現在使用しているアーキテクチャ(32bit)を選びがちですが、ここでは移行するOSのもの(64bit)を指定します。

使用するメディアで「ISO ファイル」を選択して「次へ」をクリック。私の場合は手元に8GBより大きいUSBフラッシュドライブがなかったのでDVDへ書き出すためのISOファイルにしました。ちなみにDVD用は圧縮されているのか一般のDVD-R(4.7GB)に収まります。

ダウンロード中は以下のような表示になります。

ダウンロードが完了するとisoファイルをDVDに書き出すように促されます。ファイル名をクリックするとWindows ディスク イメージ書き込みツールが起動するので、DVDをドライブに挿入して「書き込み」ボタンをクリック。

完了したら「閉じる」をクリックで終了です。


作成したWindows 10セットアップツールを使ってインストール

あとは一旦PCを終了して、作成したDVDでPCを起動します。DVDから起動する方法はBIOSによって違いますがF12もしくはF2あたりが一般的です。
PCによってはUSBからの起動をデフォルトでサポートしていないものもあるので適宜BIOSで変更してください。

注意!

全てのデータが消えるわけではありませんが、何がどのようにバックアップされるかは未知数なので、大切なデータは事前にバックアップを取ってから実行してください。

途中でライセンスを求められますが32bitから64bitへ移行する場合は「プロダクトキーがありません」を選べば省略が可能です。
また、OSの種類でProやHomeを選択できますが、元のOSと同じものを選んでください。(元がHomeの32bit版ならHomeの64bitを選ぶ)

インストールの種類を選択する際にアップグレードカスタムが選べますが、今回の例では「カスタム」を選びます。(アップグレードを選ぶとエラーになります)

カスタムを選ぶと全てのデータが消えそうですが、一分のデータは引き継がれていました。

あとはインストールするドライブ(元々利用していたシステム用のドライブ)を選択すればインストールが開始します。

これで無事にWindows 10を32bitから64bitへ移行できました。
この機会にシステム復元用のDVDなんかも作成しておくと、もしもの時に同じ工程をしなくて済むのでおすすめです。


これで古いPCながらWindows10の64bit版で動作し、8GBのメモリを認識して快適に使えるようになりました。
このPCはパーツを変えながら、なんやかんやと10年以上使用しています。
延命できてよかった反面、いい加減新しいPCに移行したほうが手間なしなのも事実…。
いっそのことどこか故障でもすれば踏ん切りも付くのですがw