もう覚えなくても大丈夫!?WordPressの条件分岐タグの使い方まとめ


投稿日:2012年3月7日
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色んなサイトを回らずに済むように、条件分岐タグのまとめを作りました

WordPressの条件分岐タグ、とても便利ですね。
ホームでは別の動作をして欲しい」「サイドバーの要素を変えたい」そんな、ちょっとした要素の変更くらいなら、条件分岐タグで対応できます。

毎日プログラムと格闘する人はCodexを見なくても書けると思いますが、私のように本職がデザイナーだと「あれ?条件分岐って、どうやって書くんだっけ??」状態に陥ります。そんな時に役立つ、基本も含めたまとめを作りました。


条件分岐の使い方「基本編」

まずは条件分岐について押さえておきたい基本編。
条件分岐とは、簡単に解説すると条件分岐「if」を使って「もし◯◯ならば、◯◯」といった条件を指定することです。具体例はページ下部にあるので、まずは書式から。

1つの条件を指定する方法

if ( 条件1 ){
条件1に合う場合の処理
}

これが1番簡単な使い方です。「ホームを表示している場合」とか「特定のカテゴリーの時は」という指定ができます。実際には、1番よく使う条件分岐だと思います。

複数の条件を指定する方法

if ( 条件1 ){
条件1に合う場合の処理
}else if( 条件2 ){
条件1に合わないが、条件2に合う場合の処理
}else {
条件1、条件2共に合わない時の処理
}

と、書きます。「ホームを表示してる時は短い抜粋、一覧ページの時は抜粋、それ以外は全文表示」なんて指定も一つのコードで実現可能です。

条件式も使えます

論理演算子など条件式を使って、複数の条件を指定することもできます。

and演算子「&&もしくはand」 if(条件1 && 条件2)
条件1かつ条件2の場合TRUE(どちらにも合うもの)
or演算子「||」 if(条件1 || 条件2)
条件1もしくは条件2の場合TRUE(どちらか一方に合もの)
NOT演算子「!」 if(! 条件1)
条件1ではない場合TRUE(条件に合わないもの)
排他論理和「xor」 if(条件1 xor 条件2)
条件1もしくは条件2のどちらかがTRUEで、両方がTRUEではない場合TRUE(どちらか一方だけが合うもの)
等しい「==」 if(条件1 == 条件2)
条件1と条件2が等しい場合TRUE
等しくない「!=」 if(条件1 != 条件2)
条件1と条件2が等しくない場合TRUE
より小さい「<」 if(条件1 < 条件2)
条件1が条件2より小さい場合TRUE
より大きい「>」 if(条件1 > 条件2)
条件1が条件2より大きい場合TRUE
以下「<=」 if(条件1 <= 条件2)
条件1が条件2以下の場合TRUE
以上「>=」 if(条件1 >= 条件2)
条件1が条件2以上の場合TRUE
値と型が等しい「===」 if(条件1 === 条件2)
条件1が条件2の値と方が等しい場合TRUE
値と型が等しくない「!==」 if(条件1 !== 条件2)
条件1が条件2の値と方が等しくない場合TRUE

よく使う条件分岐タグ

実際にWordPressをカスタマイズするときによく使うタグ一覧です。

is_front_page() サイトのフロントページ(ホーム)が表示されている場合
is_single() 投稿ページが表示されている場合。固定ページは適応されない
is_page() 固定ページが表示されている場合。投稿ページは適応されない
is_category() カテゴリのアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合
is_tag() タグのアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合
is_tax() タクソノミーのアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合
is_archive() 全部含めてアーカイブ(一覧)ページが表示されている場合

詳しくは「codexの条件分岐タグページ」を参照してください。

全体像の把握はcodexに任せて、今回は「実際に使った」もしくは「使える条件分岐の使い方」をまとめてみます。


条件分岐の使い方「実践編」

実際に使用した条件分岐を紹介します。

サイドバー(sidebar.php)に追加したAdsense広告を、ホームで非表示にする方法

ホームは多くのことを伝えないといけないページです。「ナビゲーションやサイトの雰囲気を理解してもらう」「特集やサイトのアピールポイント」などなど、要素が増えて、どうしても煩雑になりがちです。そこで条件分岐を使って「ホームページだけサイドバーのAdsense広告を非表示」にします。

<?php if ( !is_front_page() ) {
echo '<script type="text/javascript"><!--
google_ad_client = "ca-pub-◯◯◯◯◯◯◯◯◯";//ご自身のAdsense用コードを入力して下さい。
/* oxynotesサイドバー */
google_ad_slot = "◯◯◯◯◯◯◯◯◯";//ご自身のAdsense用コードを入力して下さい。
google_ad_width = 200;
google_ad_height = 200;
//-->
</script>
<script type="text/javascript"
src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js">
</script>';
}
?>

フロントページを表す条件分岐タグ「is_front_page()」を使います。否定を表す「!」を付けて「フロントページではない場合」という条件にしています。echoで囲むのはダブルクォーテーション「」ではなく、シングルクォーテーション「」でないと動かないので注意してください。


ホームだけ抜粋の本文を短く

テンプレートに「the_excerpt();」と追加するだけで抜粋表示してくれる便利なテンプレートタグ。
一覧ページでは記事の内容を長く、ホームでの抜粋表示では本文の長さを半分」にします。「function.php」に以下のコードを追加します。

function.phpに以下のコードを追加

// ホームだけ抜粋の本文を短く
function new_excerpt_mblength($length) {
	if (is_front_page()) {
	return 55;//フロントページだけ抜粋を55文字に
	}else {
	return 110;//フロントページ以外ではデフォルトの110文字に
	}
}
add_filter('excerpt_mblength', 'new_excerpt_mblength');

ホームだけ抜粋の「続きを読む→」を変更(削除)する

the_excerpt();」で抜粋を表示すると表示される「続きを読む→」の表示。デザインを変更したり、削除したい時には以下のように。ホームページの短い抜粋に何個も「続きを読む→」があると見にくいため、削除しています。

function.phpに以下のコードを追加

// ホームだけ「続きを読む→」を削除
function new_excerpt_more($post) {
	if (is_front_page()) {
	return '...';//ホームページでの抜粋表示
	}else {
	return '... <a href="'. get_permalink($post->ID) . '">' . '続きを読む→' . '</a>';//ホームページ以外での抜粋表示
	}
}
add_filter('excerpt_more', 'new_excerpt_more');

ちょっと複雑になってきました。
6行目「‘… <a href=”‘」の後、「get_permalink($post->ID)」の前後を「.(ドット)」で囲んでます。
これは全てを「‘(シングルクォーテーション)」で囲ってしまうと、WordPressのテンプレートタグ「get_permalink()」が処理されず、そのまま出力されてしまうためです。このようにそのまま出力して欲しい部分と、PHPとして動作して欲しい部分がある場合は「‘(シングルクォーテーション)」と「.(ドット)」を使い分けてください。


パンくずリストに複数のカテゴリを表示する

パンくずリストをタグ一つで表示させることができる、人気のプラグイン「Breadcrumb NavXT」。
当サイトでも使用していましたが、複数のカテゴリを指定したときに、50音順で先頭のページだけが表示されます。例えば「WordPress」と「SEO」というカテゴリを指定しても、「SEO」だけが表示されます。

これだとせっかく複数のカテゴリを指定した意味がありません。そこで複数のカテゴリを書き出すパンくずリストを作ります。(以前の記事で書いたものです)

function.phpに以下のコードを追加

// カテゴリを複数書き出すパンくずリスト
function the_breadcrumb() {
	if (!is_home()) {
		echo '<a href="'.home_url().'">Home</a>';
	}
	if (is_category() || is_single()) { //カテゴリページの場合。「Home>[カテゴリ,カテゴリ]」
		echo " &gt; [";
		the_category(", ");
		echo "]";
	}
	if (is_single()) {//投稿ページの場合。「Home>[カテゴリ,カテゴリ]>タイトル」
		echo " &gt; ";
		the_title();
	} elseif (is_page()) { //固定ページの場合。「Home>親ページ>子ページ>タイトル」
	echo ' &gt; ';
	$ancestors = get_post_ancestors($post->ID);
		foreach (array_reverse($ancestors) as $parid) {
		$title = get_page($parid)->post_title;
		echo '<a href="'.get_page_link($parid).'" title="'.$title.'">'.$title.'</a> &gt; ';
		}
	the_title();
	}
}

このコードはパンくずリストに「複数のカテゴリを表示する」という機能と、「固定ページの親ページを表示する」という機能があります。タグには対応していません。タグに対応させたい場合は「the_category」を「the_tag」に置き換えてください。

あとはパンくずリストを表示させたい場所(当サイトではloop-single.php)に以下のタグを追加するだけです。

<?php the_breadcrumb(); ?>

ページによって表示するメタデータを変える方法

メタデータとは、記事を投稿した日付や、投稿者のデータのことです。
他に訪問者が気にする記事に関連するデータと言えば、ソーシャルメディアの登録数も挙げられます。「似た要素は、同じ場所にまとめる」というデザインのセオリーに則って、「メタデータと一緒にソーシャルボタンも表示」されるようにします。

ソーシャルメディアボタンの追加方法は「「最新版」WordPressに各種ソーシャルメディアボタンを追加する方法」をご覧ください。

twentyten」の「function.php」には「twentyten_posted_on」という独自関数が用意されているので、追記する形で対応します。
長くなるので折りたたんであります。全文が見たい方は「ソースを表示」をクリックしてください。

function.phpに以下のコードを追加

function twentyten_posted_on() {
if(is_single()){ //投稿ページが表示されている時の表記
	printf( __( '<div class="metaleft"><span class="%1$s">投稿日</span> %2$s </div><div class="metaright">
	<div id="topbookmark">

	<div class="hatena">
	<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-layout="standard" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script>
	</div>

	<div class="twitter">
	<a href="https://twitter.com/share" class="twitter-share-button">Tweet</a>
	<script>!function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0];if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src="//platform.twitter.com/widgets.js";fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document,"script","twitter-wjs");</script>
	</div>

	<div class="google1">
	<g:plusone size="medium"></g:plusone>
	</div>

	<div class="facebook">
	<script type="text/javascript">
	var url = document.URL;
	document.write(\'<iframe src="http://www.facebook.com/plugins/like.php?href=\' + encodeURIComponent(url) + \'&amp;send=false&amp;layout=button_count&amp;width=110&amp;show_faces=false&amp;action=like&amp;colorscheme=light&amp;font=arial&amp;height=21" scrolling="no" frameborder="0" style="border:none; overflow:hidden; width:110px; height:21px;" allowTransparency="true"></iframe>\');
	</script>
	</div>
	</div>
	</div>', 'twentyten' ),
		'meta-prep meta-prep-author',
		sprintf( '<a href="%1$s" title="%2$s" rel="bookmark"><span class="entry-date">%3$s</span></a>',
			get_permalink(),
			esc_attr( get_the_time() ),
			get_the_date()
		),
		sprintf( '<span class="author vcard"><a class="url fn n" href="%1$s" title="%2$s">%3$s</a></span>',
			get_author_posts_url( get_the_author_meta( 'ID' ) ),
			sprintf( esc_attr__( 'View all posts by %s', 'twentyten' ), get_the_author() ),
			get_the_author()
  		)
  	);
}else{ //一覧ページや抜粋表示の時の表記
	printf( __( '<div class="metaleft"><span class="%1$s">投稿日</span> %2$s </div><div class="metaright"><span class="meta-sep">投稿者</span> %3$s </div>', 'twentyten' ),
		'meta-prep meta-prep-author',
		sprintf( '<a href="%1$s" title="%2$s" rel="bookmark"><span class="entry-date">%3$s</span></a>',
			get_permalink(),
			esc_attr( get_the_time() ),
			get_the_date()
		),
		sprintf( '<span class="author vcard"><a class="url fn n" href="%1$s" title="%2$s">%3$s</a></span>',
			get_author_posts_url( get_the_author_meta( 'ID' ) ),
			sprintf( esc_attr__( 'View all posts by %s', 'twentyten' ), get_the_author() ),
			get_the_author()
  		)
  	);
}
}
endif;

長くなりましたが、構造は単純です。「if(is_single()」で投稿ページが表示されているときはソーシャルボタンを表示するコード。それ以外の場合(一覧ページなど)は「else」の後のコード。という仕組みになっています。


他にもこんな使い方便利だよ。こうすればもっと簡単に書けるよ。なんておすすめがあったら教えてください。


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いただいたコメントなど

  1. mie のコメント:

    条件分岐の例を参考に、こっそりブログに使わせていただきました。ボソッ

    • Oxy のコメント:

      こっそり使ったこと、思いっきりコメント欄で教えてくれてありがとうございますw
      お役に立てたようでうれしいです。

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